【作り手の情熱を紐解く】

第一弾コラボアイテムはサンガインセンスさんとのお香。
お香の知名度は年々上がりつつも、使ったことのない人も多いのではないでしょうか。

サンガさんとの出会いは1年半前。
CBD入りのお香を購入した事がキッカケでした。

このお香が持つチカラの虜になり、すっかりハマってしまった唯一無二の世界観。

思い切って連絡をし、念願叶って今回のコラボが実現しました。
知れば知るほど沼にはまり、深掘りしたくなってしまう…。独特な世界観を持つ、オーナー橋本さんにインタビューを決行。

職人が職人になる「前」のストーリーを紐解きます。

ARISA
今回はお忙しい中、お時間をいただきありがとうございます。
早速ですが、お香に興味を持ったきっかけを教えて下さい。

橋本さん
世界を旅してた時に、色々な国で自然物を焚いて祈ってたり、儀式に使ってたり。文化的に頻繁に焚いている瞬間に出会ったんです。

ARISA
旅は昔からお好きだったのですか?

橋本さん
そうなんです。旅出るきっかけはだいぶアホで(笑)インディージョーズやドラゴンボールの見過ぎ。お宝探すぜ!ウェーイ!ぐらいのノリで出て、現地について「ない」って(笑)

ARISA
そんな素敵なエピソードがあったんですね(笑)

橋本さん
自分探しの旅をしているわけではなく、旅をして宝探しをしていました。

昔からそういうものが好きで。ある時アラビアに行くと、樹脂が燃えてキラキラしている。「あれ、これってもしかしたらお宝かも」って。まず自然物が燃えて、香りが出る物があるということを知って、そこから興味を持ち始めました。

ARISA
旅での自然物との出会いが、お香を作るキッカケだったのですね。

橋本さん
旅で出会った自然物を持ち帰ってきて、 エピソードとともに友達に渡してみたんです。でも、樹脂を燃やすのはなかなかハードルが高くて。だったらお香にしてみようかと。

世界を旅すると、いろんな形状のお香がある事に気づきました。丸だったり三角だったり。最初は作れそうな物から、作っていきました。

ARISA
そうか。縦に長いだけがお香ではないですよね。
三角コーンなどもよく目にします。

橋本さん
そうなんです。
色々な形状にチャレンジしましたが、焦げ臭い。大量生産に向いてないとか、辛かったりする。「なんかちゃうな」と。この「なんか違う」の違和感を突き詰めていきながら、製作をスタートしました。

ARISA
違和感を突き詰めていく。素敵な言葉ですね。


橋本さん

色々な形状を試した結果、最終的にお線香にいきついたわけです。実は、作り方は誰にも習っていないんですよ。


ARISA
え!そうなんですか。


橋本さん
ひたすら独学diyやってみたらできちゃった。

ARISA
すごい!youtubeなども見ずに製作されたということですか?

橋本さん
ネットはありましたが、当時はまだyoutubeはなかったんですよね。ネットを見ながら「なんかこうなってるっぽい」みたいな。情報と情報を繋ぎ合わせながらやってみました。最後に答え合わせをしてみたら「うん、なんか正解だったな」そんな感じですね。

ARISA
答え合わせをしたら、作れちゃったみたいな。

橋本さん
やってたことが、あながち間違ってなかった。 ただ、教えてもらっていたらもっと早かったなっていうのはあるけれど、教えてもらってたら今の世界観は完成されていなかったですね。

ARISA
様々な経験があったからこそ、生まれた世界観だったのですね。

橋本さん
独自でやっていたので、セオリーにとらわれなかったというのはありますね。

橋本さん
実は、お線香を作る時に使われる、化学のりというものがある事すら知らずに、製作していたんです。「なんでゴロゴロになんねや」みたいなのを、ひたすらやってた。後々化学のりの存在を知って、お。みたいな。

ARISA
化学のりを知る前に、形状を固める事ができていたといたということでしょうか。

橋本さん
ほぼほぼ、できるようになってたかなって感じです。

ARISA
すごい。

橋本さん
それがあって、より化学のりを使わずにやるぞって。覚悟が決まりました。

ARISA
やはりご自身でやられてるからこそ、新しい発見が生まれるのですね。

橋本さん
新たな発見が1番面白いですよね。発見が人生を豊かにする。自然物の扱いは、それを応用すると料理や色々なものに応用できたりしますよ。

橋本さん
お線香作り続けて得た、究極の答えが「成功するまでやり続ける」ということ。

ARISA
わー、素晴らしい。

橋本さん
失敗で終わると失敗。でも、これって多分全人類共通のルールみたいな。

ARISA
これは失敗したなと感じる事はありますか?

橋本さん
プロセスプロセスではあるけれど、基本しつこくやるのであまりないですね。でも、できなくて寝かしてる時ともあります。

ARISA
一度落ち着いて考えることも大切ですよね。

橋本さん
ある程度必然性に任せたり、偶然性に委ねる。 今はできないけど、いつかできるだろう。余裕というか、余白っていうか。今ここじゃない。みたいなね。

ARISA
今の自分の直感を信じてみるという事でしょうか。

橋本さん
そうですね。その直感は旅とも似ていて。よくこの道行くと危ないなとか、そっち行った方がなんか面白いかもみたいな。 その先で出会っている香料もたくさんあります。
それでいうと、香料について語ることができるいうのはブランドの特徴かなと思います。

橋本さん
そして、現地に全部行ってるっていうのはやはり大きくて。

ARISA
全てのプロダクト、全部現地に行かれてる?

橋本さん
はい、全部です。現地で実物も取ってきています。

ARISA
そういえば、とあるプロダクトのストーリーをインスタでも拝見しました。

橋本さん
香りで選んでいると思われがちですが、私たちは、自然物を使うとテンションが上がるので、自然物を選択しているだけです。ただただ、テンションが上がるものを選択、製作をしています。

ARISA
ブランドを立ち上げようと思ったきっかけはありますか?

橋本さん
最初は趣味で作っていました。そうしたら、だんだんみんなが欲しいと言い始めて、だったらなんかブランドにして売ってみるかみたいな。緩い始まりでした。

ARISA
ブランドはいつからスタートされましたか?

橋本さん
ブランドになったのが2012年です。

ARISA
ブランドや橋本さんが大切にしている事はありますか?

橋本さん
うちのテーマは自然なんです。 こだわりを強く持つというより、自然をテーマにどこまで自由になれるか。

こだわりは、実は難しい日本語ですが、伝統の世界からするとあんまりいい言葉ではなかったり。

ARISA
それはなぜでしょうか?

橋本さん
縛られて、そこから進めなくなったという意味でもあります。

ARISA
なるほど。とても深い言葉ですね。

橋本さん
やはり伝統は革新と継承。続けることと変えることの両輪同時に回ってる状態が伝統と言われています。

ARISA
続けていくには新たな変化も取り入れていく必要がある

橋本さん
ブランドの進み方も旅と似てると思っています。 ここで得たもので、振り返った時にどれだけ私たちが豊かだったかなと思えるかというのは、すごい大きいですね。

ARISA
製作をされる際、心がけていることはありますか?

橋本さん
やはりこれはうちのラインナップ全体に言える事ですが、自分もワクワクして、お客さんもワクワクできるか。ここはとても重要視していますね。

今回のCBDのお香だと、新しい世界に触れられる瞬間がある。こちらから、こうですよと説明しすぎてしまうと、お客様がその枠から出れなくなってしまう。なので、アートとしてフラットに渡したり、歴史的な事実として渡していたりしています。

ARISA
サンガさんのお香はエピソードが深いですよね。

橋本さん
基本ライトに出してるんですけど、深掘りすると恐ろしい沼だと思います。

ARISA
いや、そうなんです。調べると難しい検索結果がたくさん出てきて。いやこれは難しいぞと思いながらも深掘りが楽しい(笑)

橋本さん
こちらからはライトに出して、あとは自宅で深ぼってもらう。お店でフィードバックをもらえるのも嬉しいですね。

ARISA
最後に、どんな方にお香を手に取ってもらいたいですか。

橋本さん
うちのお香じゃないという人と、出会いたいですよね。無理やり届けたり買わせたりしない。むしろうちじゃなくていい人には、うちじゃないとこ行ってもらった方が、世界観広がる可能性もある。 マッチンキングというのはすごく重要視していますね。香料としても貴重なものも多いので「うちがあってよかった」とか「うちじゃないと」という人に届いた方が、香料とかも全うできる気がしています。

ARISA
本当に必要としている人に届けるということですね。

橋本さん
実はお店も少し入りづらくしているんですよ。

ARISA
入りづらく?!ですか?!

橋本さん
わからない人はわからないですよ。もう何回も通りすぎて息を止めて入ってきました。みたいな方もいます。

ARISA
私は全くわかりませんでした。すごく素敵なお店だなと。すんなり入ってしまいました(笑)

橋本さん
世界とか出会いとかって、そんなもんでもあるじゃないですか。ちょっと頑張って背伸びして入ってみたらすごい新しい世界だったとか。

ARISA
うんうん。

橋本さん
その1歩を頑張ってほしいな。と思っています。


今回の取材では、穏やかなトーンで話される姿が印象的でしたが
言葉の一つ一つからは、お香に対する秘めたる熱い想いを受け取る事ができました。

貴重なお時間を、ありがとうございました。